「屠蘇酒というのは華陀(かだ)という古代の名医の造った処方で、元旦にこのお酒を飲めば、疫病や一切の不正の邪気を避けることができる。肉桂(にっけい)、山椒(さんしょう)、白朮(びゃくじゅつ)、桔梗(ききょう)、防風(ぼうふう)などの生薬を三角に縫った袋に入れ、お酒に一晩浸し、一家こぞって東に向かい、年少者から、年長者の順に屠蘇酒を飲む。
毎年こうして、元旦に飲めば、一代の間、無病であるといわれている。
ところで、蘇とはて魌鬼(きき)という鬼の名で、この薬酒がこのような邪悪を葬るというところから名がつけられた。」
これで胸の支えがとれ、ゆったりと屠蘇酒を味わうことができそうだ。 |